「損小利大」「コツコツドカン」
これらの言葉は聞いたことはありますか?
これからトレーダーをやっていくのであればいつか聞くことになる言葉です。
そして、多くのトレーダーを悩ます概念でもあります。
「損小利大」とは損失額は小さく、利益は大きくといったことを言い表しているものです。
そして、「コツコツドカン」とはコツコツと小さく勝ちを拾い積み上げたのに、大きな損失をドカンとやらかし、結果的に4勝1敗の勝ち越しにも関わらず、マイナス収支となってしまうということを表しています。
トレーダーとして気をつけなければならないのは、この「コツコツドカン」です。
そんなことはしないと思っても、多くの人がこの壁にぶち当たるのです。
ではなぜそのようなことになるのでしょうか?
プロスペクト理論と人間の心理
『プロスペクト理論』という言葉は聞いたことはありますか?
コツコツドカンに表される行動には『プロスペクト理論』に表される人間の心理が関係しています。
この理論から考えられる人間の心理や行動原理は投資とは切っても切れない関係があります。
人間というものは不思議なもので、置かれた状況によって心理状態や行動原理が変わってしまいます。
投資で成功するには『冷静さ』が必要です。
つまり、状況によって投資行動が変わってしまうことは避けなければなりません。
しかし、繰り返しますが人間は状況によって行動が変ってしまう生き物です。
これが多くのトレーダーが収支をプラスに伸ばしていけない原因のひとつでもあります。
投資で勝ち組に残るためには、『プロスペクト理論』から分かる人間の心理を理解し、自身の投資行動をコントロールする必要があります。
投資は「知識とメンタルの勝負」です。
知識を持ってメンタルを制することが勝利に繋がりますので、是非理解してください。
こんな話をしましょう。
あなたは今、私とコイントスゲームをしようとしています。
私はあなたにどちらのルールでゲームをするか尋ねます。
A. コインの表と裏、どちらかを選択して表裏どちらがでてもあなたは50万円獲得
B. コインの表と裏、どちらかを選択して当たれば100万円獲得、ハズレならば0円
さあ、どちらのルールでゲームをしますか?
おそらくAを選んだのではないでしょうか?
このルールでゲームを持ちかけられた場合、ほとんどの人がAを選択します。
つまり、「獲得額は低くても確実に利益が出る方を選択する」のです。
では、もうひとつゲームをしましょう。
あなたは今、私とコイントスゲームをしようとしています。
ただし、あなたは今「借金100万円」を抱えています。
私はあなたにどちらのルールでゲームをするか尋ねます。
A. コインの表と裏、どちらかを選択して表裏どちらがでてもあなたは50万円獲得
B. コインの表と裏、どちらかを選択して当たれば100万円獲得、ハズレならば0円
さあ、どちらのルールでゲームをしますか?
どうでしょう?
今度はBを選んだのではないでしょうか?
実は今回の借金を抱えているという状況下では、Bを選択する人がほとんどなのです。
先ほどとゲームルールは全く同じなのに、置かれた状況で選択つまり行動が変わってしまったのです。
これはどういうことなのでしょうか?
つまりですね、人間は現時点で損はしない(損がない)状況では、額が低くても確実に利益を取りに行くのです。
一方、現時点で損している(損がある)状況では、一発逆転で損の状態から脱却できるのであれば、それにかけるのです。
失敗したら損の状態は何も変わらないけれど、チャンスがあるなら損の状態から一撃で抜け出そうとするのです。
しかし、冷静に考えてみると50万円を確実に得て、少しでも借金を減らした方が良いとは思いませんか?
このようにどんな状況でもAを選ぶことができるような冷静さが投資家には必要なのです。
コツコツドカンはこの行動と同じです。
10万円の勝ちをコツコツと4回達成し、プラス40万円積み上げたとしましよう。
ところが次の取引で10万円の含み損を抱えてしまっている状態になりました。
ここで、一度冷静になり損切りをすればいいのです。
マイナス10万円で損ではありますが傷を浅くとどめるのです。
トータルではプラス30万円になってしまってけれど、またエントリーし直せばいいのです。
これが「損小利大」のトレードです。
しかし、多くのトレーダーはここで「いずれ含み損が減る方向に動くはずだ」と希望を捨てないのです。
もちろんエントリーに根拠があり、自身で設定した損切りラインまでまだ余裕があるならよいです。
でもこの楽観的な姿勢でトレードをすると、その思惑通りにならず、どんどん含み損が膨らんでいって、終いには祈り始めることになります。
結局、含み損50万円のところで強制撤退という末路に。
せっかくコツコツプラスに積み上げたのにドカンと派手に負け、1回でトータルマイナス10万円という収支になります。
これは絶対に避けていただきたいです。
利益を伸ばしていけないのは、この損切りができないという状況だけではありません。
エントリー後思惑通りにチャートが動き少しだけ含み益が出たとしましょう。
すると、まだまだ大きく狙えるはずなのに、「もうこのくらいで利益確定してしまおう…」と考えてしまうことでしょう。
もっと保持し続ければ結果的に大きく利益を得られたのに、先ほどの例のように額が低くても確実に利益を取ってしまう行動をしてしまうのです。
要するに、今後トレーダーとして勝っていきたいのであれば、しっかりとした根拠を持ち、ここを超えたら損切りというところを決めてからエントリーできるようになることを目指しましょう。
機械のように、こうなったらエントリーしよう、ここまでいったら決済、もしくはここまで逆行したら損切り、というように無感情にトレードするのです。
トレードでは冷静さが必要です。
行き当たりばったりでトレードするのはNGです。
損を取り返そうと熱くなり、一発逆転を狙って証拠金に見合わないロット数で取引するなど、それこそギャンブルです。
勝ち組トレーダーになるには、人間の心理に惑わされないメンタル、そして、適切な損切りラインを見極められ、根拠を持ったエントリーができるほどの知識が必要です。
コツコツドカンで退場するということにはならないよう冷静な心理状態で取引し、是非「損小利大」を目指していきましょう。
『特典インジケーター&有料級トレード手法解説』をプレゼント!
↓ ↓ ↓ ↓ ↓