よく投資をわかっていない人はこのようなことを言っているのを目にします。
「投資はギャンブルと一緒で恐いからやりたくない。」
確かに両者リスクを伴っている点では似ているように見えるかもしれませんが、実際にはいくつかの点で大きく異なります。
ここでは、この両者の違いを掘り下げていきたいと思います。
目的
ギャンブルは基本的に娯楽活動の一種です。
人々は競馬、カジノ、宝くじなどに参加して、その瞬間の興奮や喜びを求めます。
結果がどうなるかはほとんど運に左右され、結果が出るまでの緊張感や期待感がギャンブルの魅力の一つです。
それに対して、投資の目的は通常、将来的な金銭的な利益を得ることです。
投資家は自分の資金を使用して株式、債券、不動産、ファンド、通貨、貴金属などの資産価値があるものを購入し、それらの価値が増加することを期待します。
つまり、老後資金の増大、子供の教育費の貯蓄、または将来の大きな購入(例えば、家)への準備など、長期的な経済的安定を追求することです。
期待値とリターン
ギャンブルは「期待値の低いゲーム」です。
ギャンブルのゲームには必ず主催者がいて、その主催者が必ず儲かるルールとなっているからです。
例えば、競馬でいえば◯RAです。
賭ける対象にはオッズが設定されていて、主催者の取り分を引いた残りが配当金となります。
つまり全員が利益が出るようなゲームではなく、大数の法則から見ても参加すれば参加するほど理論的にはマイナスになるのです。
一方、投資には必ずしもそのような要素はなく、また必ずしもゼロサムゲームではありません。
市場全体が成長すると、すべての投資家が利益を得ることも可能です。
投資は時間の経過とともに価値が増える可能性があり、その利益は元々の投資額とは独立して増える可能性があります。
ただし、FXはゼロサムゲームに分類されます。
トレードで儲けた分は誰かの損失分となります。
リスク管理と戦略
ギャンブルは、そのほとんどが偶然に左右され、その結果をコントロールすることはほぼ不可能に近いです。
もちろん競馬や競輪などは、結果を予想することで的中に近づけるといったこともあるかもしれませんが、やはり偶然や運に頼る要素は大きいと思います。
対照的に、投資は知識と戦略に基づいて行われます。
トレードは市場の状況を判断して上がるか下がるかの二択から選び、利益が出るまで待つという行動も選択できます。
株式投資であれば、会社の財務状況、業績、市場の動向などを調査し、それに基づいて決定を下すこともできます。
また、資産を分散させるなどをしてリスクを管理し、損失を最小限に抑えることもできます。
つまり、裁量による要素が多く、適切な知識と戦略を持って臨めばギャンブルとは比較できないほど勝てる可能性は大きくなるのです。
これらの理由から、投資はギャンブルとは異なると言えるでしょう。
投資とは運任せではなく、しっかりとリスク管理と戦略を持ってすれば有効な経済的な目的を達成するための一つの手段であると言えます。
確実な利益を保証するものではなくリスクを伴うという点では似ていますが、そのリスクをコントロールできるかできないかというところが決定的に異なるのです。
もちろん、やろうと思えばギャンブルのように運任せの要素が強くなる投資行動もできてしまいます。
そのため、投資を始める前には自分の金融状況とリスク許容度をしっかり理解し、必要なら専門家の助けを借りることが重要です。
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